2016年 有馬記念 予想
最後のG1レース
最初に言わせてもらうが、今回の本命は終始一貫してキタサンブラックである。非根幹距離であっても、ペースに飲まれることのないこの馬は、しっかり走れると考えている。今回はマルターズアポジーが逃げ宣言をしているので、この馬に行かせてそれを追走する形になると思うが、マルターズアポジーがどんなペースで飛ばそうとも、キタサンブラックが2番手でペースを作れれば、あっさりと直線で交わすところまで予想している。
※非根幹距離とは、根幹距離以外の距離を指す。根幹距離とは1,600mを基準として、400mごとに区切られる距離のことで、1,200m、1,600m、2,000m、2,400m、3,200m、3,600mのことを指す。非根幹距離とはそれ以外の距離で、1,000m、1,400m、1,500m、1,800m、2,200m、2,300m、2,500m、2,600m、3,000m、3,400mなどのレースを指す。
ここは騎手同士の心理戦も強く影響してきそうだ。キタサンブラックが逃げる形になれば、全馬がブラックをマークしていくと思うが、マルターズアポジーが逃げる形になると、ペースを握るのがマルターズアポジーになるので、もしかしたら、牽制して前に行こうとする馬がいなくなるかもしれない。
有馬記念にはやはりドラマがある。名馬の復活があったり、あっと驚く伏兵が好走したりとレースには深い歴史がある。タップダンスシチーのように、有馬記念2着から名馬になるというケースもある。
今回キタサンブラックに騎乗する武豊騎手は、有馬記念を今まで2勝しかしていないが2着は多い。過去を遡るとスーパークリーク、メジロマックイーン、マーベラスサンデー、スペシャルウィーク、リンカーン、ディープインパクトという形で、かなりの強い馬で2着を取っている。しかも、1番人気で2着という結果になっているのだ。
勝利したのは、オグリキャップとディープインパクトのみ、しかも、ディープインパクト以降は3着に入ることもできていない状況である。そんな状況であるにもかかわらず、今回はキタサンブラックを推したい。馬の能力を信じているというのもあるし、展開を見てもこの馬がやはり強いと信じている。
対抗はジャパンカップでも2着になったサウンドオブアース。もちろんこの馬については、勝利もあり得ると考えている。前走は計ったような足で迫ったが、時すでに遅しといった競馬だったがもう少し早めの仕掛けだったら、もう少し着差は詰まったのではなかろうか。
単穴にはジャパンカップ3着のシュヴァルグランをあげたい。福永騎手が怪我から復帰の直後ということに不安はあるが、馬自体には強さがある。阪神大賞典、アルゼンチン共和国杯でも好走しているように非根幹距離でも息は持つ。
抑えにあげたいのは、昨年の覇者ゴールドアクター。天皇賞・秋では前目の競馬で届かなくて4着。産経オールカマーでは見事に勝利。中山での成績は良いので、ここでは外すことができない。もう一頭は、マルターズアポジーをあげたい。逃げを打つのがわかっているので、そのペースに飲み込まれて他の馬が動けないというパターンは多いにあり得る。つまりは、キタサンブラックをマークするあまり、マルターズアポジーがノーマークでの逃げになる可能性があるのだ。そこで、着外にならずに残るというケースは結構あり得る。
今回人気を集めそうな、サトノダイヤモンドだが、ディーマジェスティーを物差しにしても、勝利の青写真が浮かんでこない。競馬記者からの人気や信頼は高いようだが、実際はどうだろうか。今回は予想に含めていないが、ここで勝つようなら来年はこの馬が主役になるだろう。馬の強さは認めるが、まだ信頼は薄いというのが私の見解である。
今年の有馬記念がキタサンブラックの勝利で終われることを祈りながら、レースを楽しみにしたい。
2016年 有馬記念 予想はこちら
◎キタサンブラック
◯サウンドオブアース
▲シュヴァルグラン
△ゴールドアクター
△マルターズアポジー
複勝1点勝負